就職活動の「超早期化」に対応する。高校生の段階で企業理念を浸透させる方法
就職活動の開始時期が年々早まり、今や大学1年生から就活を意識する学生が増えています。さらに、高校生の段階から将来のキャリアを見据えた活動を始める動きも活発化しています。この「就職活動の超早期化」という現象に、企業の採用担当者はどう対応すべきでしょうか。本記事では、高校生の段階から企業理念を効果的に浸透させ、将来の優秀な人材との接点を築く方法について詳しく解説します。

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就職活動の超早期化がもたらす採用環境の変化
近年、就職活動の開始時期は劇的に早まっています。経団連の就活ルール廃止以降、実質的な採用活動は大学3年生の春から始まり、インターンシップという名の選考が一般化しました。しかし、変化はそれだけにとどまりません。
高校生から始まるキャリア意識の醸成
2022年度から高校で必修化された「総合的な探究の時間」により、高校生は社会課題や将来のキャリアについて深く考える機会を得ています。この授業では、生徒たちが自ら課題を設定し、企業や大学と連携しながら解決策を模索します。つまり、高校生の段階から、企業との接点が生まれ、企業理念や社会での役割について考える機会が増えているのです。
Z世代の価値観と企業選びの基準
Z世代と呼ばれる現在の高校生・大学生は、企業選びの基準が従来とは大きく異なります。給与や福利厚生だけでなく、「その企業が社会にどのような価値を提供しているか」「自分の価値観と企業理念が合致するか」を重視する傾向があります。
- 社会課題解決への貢献度
- 企業の存在意義(パーパス)への共感
- 働き方の柔軟性と多様性
- 成長機会と学習環境
- 企業文化と価値観の一致
企業が直面する「認知度ゼロ」からの脱却という課題
就職活動の超早期化により、企業は新たな課題に直面しています。それは、大学3年生になってから初めて学生と接点を持つのでは、すでに手遅れになりつつあるということです。
早期接触の重要性が高まる理由
優秀な学生ほど、早い段階から自身のキャリアについて考え、情報収集を始めています。高校生の探究学習で企業と接点を持ち、その企業理念に共感した学生は、大学入学後も継続的にその企業の動向を追い、インターンシップへの参加や就職を検討する可能性が高くなります。
BtoB企業が抱える特有の課題
特にBtoB企業は、一般消費者向けの製品・サービスを持たないため、高校生にとって企業の存在自体が認知されていないケースが多くあります。しかし、社会インフラを支える重要な役割を担っているBtoB企業こそ、その社会的価値を早期から伝える必要があるのです。
高校生に企業理念を浸透させる5つの効果的な方法
では、具体的にどのような方法で高校生に企業理念を浸透させることができるでしょうか。ここでは、実践的で効果的な5つのアプローチを紹介します。
1. 探究学習への積極的な協力と支援
高校の「総合的な探究の時間」に協力することは、企業理念を伝える絶好の機会です。単なる企業紹介ではなく、自社が取り組む社会課題や、その解決に向けた具体的な活動を生徒と一緒に考えることで、深い理解と共感を得ることができます。
- 企業が抱える実際の課題を探究テーマとして提供
- 社員によるメンタリングやフィードバック
- 生徒の提案に対する真摯な検討と実装の可能性検討
2. ストーリーテリングを活用した企業理念の可視化
企業理念を抽象的な言葉で語るのではなく、具体的なエピソードや社員の体験談を通じて伝えることが重要です。高校生にとって身近に感じられるストーリーを通じて、企業の存在意義を理解してもらいましょう。
- 創業の背景と社会課題解決への想い
- 製品・サービスが生まれた経緯と社会への影響
- 若手社員の成長ストーリーと挑戦の軌跡
3. オンライン・オフラインを組み合わせた継続的な接点構築
一度きりの接触では、企業理念の浸透は困難です。オンラインとオフラインを効果的に組み合わせ、継続的な接点を構築することが重要です。
- 企業訪問や工場見学の実施
- オンラインでの定期的な情報発信(SNS、YouTube等)
- 高校生向けのワークショップやセミナーの開催
- 探究学習の成果発表会への参加とフィードバック
4. 社員の専門性を活かした教育プログラムの提供
企業の社員が持つ専門知識やスキルを、高校生の学びに活かすことで、企業の技術力や社会的価値を実感してもらうことができます。
- プログラミング教室やデザイン思考ワークショップ
- 業界の最新トレンドに関する講演
- キャリア教育としての職業人講話
5. 高校生の視点を取り入れた双方向のコミュニケーション
一方的な情報発信ではなく、高校生の意見や提案を真摯に受け止め、企業活動に反映させる姿勢を示すことが、信頼関係の構築につながります。
- 高校生向けアンケートやインタビューの実施
- 商品開発やサービス改善への意見反映
- 高校生アンバサダー制度の導入
Study Valley TimeTactが実現する企業と高校の新しい連携
高校生への企業理念浸透を効果的に進めるためには、教育現場との連携を円滑に行うプラットフォームが必要です。Study Valley TimeTactは、企業と高校をつなぎ、探究学習を通じた深い相互理解を実現するツールとして、多くの企業・学校から支持されています。
TimeTactが提供する企業向けソリューション
TimeTactは、企業が高校の探究学習に参画する際の様々な課題を解決します。
- マッチング機能:企業の専門分野と高校生の探究テーマを効率的にマッチング
- プロジェクト管理:探究活動の進捗管理と企業側のフィードバックを一元化
- 成果の可視化:生徒の学びと企業への貢献度を定量的に評価
- 継続的な関係構築:単発ではない、長期的な連携をサポート
企業理念浸透の効果測定と改善
TimeTactでは、企業理念がどの程度高校生に浸透したかを測定し、PDCAサイクルを回すことで、より効果的な活動へと改善していくことができます。
- 高校生の企業認知度・理解度の変化を追跡
- 探究活動への参加意欲と満足度の測定
- 将来の就職希望度との相関分析
まとめ:未来の人材獲得は「今」から始まる
就職活動の超早期化は、もはや避けられない現実です。この変化を脅威と捉えるのではなく、優秀な人材と早期から接点を持ち、企業理念への深い共感を醸成するチャンスと捉えることが重要です。
高校生への企業理念浸透は、単なる採用活動の前倒しではありません。未来を担う世代と共に社会課題を考え、解決に向けて協働することで、企業自身も成長し、社会的価値を高めることができるのです。今こそ、高校教育との連携に一歩踏み出し、未来の仲間となる可能性を秘めた高校生たちとの対話を始めてみませんか。
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【この記事の監修者】
田中 悠樹|株式会社Study Valley代表
東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。