探究学習

探究学習の成果を応募できる大会・コンテスト7つを紹介

生徒のやる気を引き出す探究の目標がほしい
探究の成果を専門家に評価してもらえる機会はないかな
探究に一生懸命取り組んでいる同年代の仲間と出会わせてあげたい

私たちStudyValleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、高校の先生や塾の先生方へ、探究学習を効果的に行えるICTツールの提供や、コンサルティングサービスを行っています。

先生方とお話する中で、冒頭のようなご相談をよくいただきます。

このようなお悩みには、探究学習の成果を応募できる大会やコンテスト、アワードが一つの解決になるかもしれません。

この記事では、探究学習の成果を応募できる大会やコンテストを紹介します。大会の紹介に加え、大会に参加するメリット・注意点についても解説します。

さらなる生徒の成長を促す機会として、ぜひ大会やコンテストへの参加を検討してみてください。

目次
大会に参加するメリット
・探究学習で目指す目標が明確になる
・専門家からのアドバイスを得ることができる
・他校の生徒から刺激を受けられる
大会参加の注意点
大会・コンテストの紹介
・全国高校生マイプロジェクトアワード
・全国高校生体験活動顕彰制度「地域探究プログラム」
・SDGs 探究 AWARDS
・コカ・コーラ環境教育賞
・中高生探究コンテスト
・「算数・数学の自由研究」作品コンクール
・「科学の芽」賞

大会に参加するメリット

探究学習の成果を応募できる大会を紹介する前に、大会に参加するメリットを解説します。

・探究学習の目標が明確になる
・専門家からのアドバイスを得ることができる
・他校の生徒から刺激を受けられる

探究学習の目標が明確になる

大会への出場を決めることで、探究学習において目指す目標が明確になります。

探究学習を行うにあたり、最終成果物を何にするか、何を目標にすべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。このような場合、大会への参加を目標にすることも一つの選択肢です。

多くの大会では、審査基準や過去の受賞事例を公表しています。生徒の探究テーマやレベルに合った大会への参加を決めて探究学習を行えば、目指す目標をはっきりと意識することができます。

専門家からのアドバイスを得ることができる

大会に参加すると、生徒の取り組みに対する専門家からのアドバイスを得られます。

大会には、大学教授や企業の経営者などが審査員として参加しています。各分野の最前線で活躍する専門家からフィードバックを受けられるため、探究学習の質をさらに高めるための展望を持つことができます。

※全ての応募作品がアドバイスを貰えるとは限りません。詳細は各大会の要項をご確認下さい。

他校の生徒から刺激を受けられる

大会に参加することで、他校の生徒から刺激を受けることができます。

大会に参加する生徒は探究学習へのモチベーションが高く、ハイレベルな取り組みを行っています。大会を通してそのような生徒に出会えば、「自分と同じように探究をがんばっている仲間がいるんだ」「自分は学校内では高いレベルでも、学校の外にはもっと頑張っている生徒がいるのだ」という気づきになります。それをきっかけに、さらなる高みを目指そうという意欲が喚起されます。

大会参加の注意点


大会の参加には多くのメリットがある一方で、注意点もあります。

大会への参加にあたり注意すべきなのは、成果物を作り上げるまでの過程にも注目することです。

大会に挑戦するとなると、応募する成果物の質や大会の結果に目が行きがちです。しかし、応募するまでの過程においても多くの学びがあります。

「成果物ができるまでにどのような課題があったのか」「課題を乗り越えるために何を考えたのか」など、学びのプロセスを見落とさないように注意しましょう。

大会・コンテストの紹介

ここからは、探究学習の成果を応募できる大会・コンテストを紹介します。

*2022年1月時点の情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

全国高校生マイプロジェクトアワード


引用:マイプロジェクト

主催 全国高校生マイプロジェクトアワード実行委員会
対象者 ・高校生またはそれに準ずる年齢の方
・身の回りの課題に対して自ら考え行動した経験がある方
審査の流れ 1. 書類選考(プロジェクトに関する設問)
2. 動画選考(プレゼンテーション)
3. 全国Summit(プレゼンテーション)

マイプロジェクトアワードでは、探究学習に取り組んだ全国の高校生が集まり、活動を発表します。賞は最優秀賞/優秀賞といった括りではなく、「ベスト・オーナーシップ賞」「ベストコ・クリエーション賞」などが設けられています。このことから、プロジェクトの規模や成否よりも、主体性や協働性が重視されているとわかります。

以下は、​​2020年に実施された大会の受賞作品例です。

文部科学大臣賞、高校生特別賞(同時受賞)
「戦争の記憶を継承する」熊本県立八代高等学校

ベストオーナーシップ賞
「ファッションを通じて発達障害の子供達の社会性を伸ばす医療的プログラム」
私立聖学院高等学校

詳細:マイプロジェクト

全国高校生体験活動顕彰制度「地域探究プログラム」

主催 独立行政法人 国立青少年教育振興機構
対象者 日本在住の高校生及びそれに相応する学籍又は年齢にある者
テーマ 地域探究
流れ 1. オリエンテーション合宿
2. 実践活動
3. 地方ステージ(プレゼンテーション)
4. 全国ステージ(プレゼンテーション)

まずはオリエンテーション合宿に参加し、フィールドワークを行いながら地域理解や課題解決のプロセスを学びます。合宿は、全国の青少年教育施設や学校周辺の施設で行われます。合宿後は地域での実践活動を行い、活動の報告書を提出すると地方ステージにエントリーすることができます。

以下は、2019年度に受賞した活動のタイトル例です。

全国高校生体験活動顕彰制度審査委員会審査委員長賞
「地元の無農薬野菜の生産農家を知る 無農薬野菜の生産農家を探訪し、食と農業についての理解を深める」上富良野高等学校3年

詳細:全国高校生体験活動顕彰制度「地域探究プログラム」とは

SDGs 探究 AWARDS

引用:SDGs 探究 AWARDS 2021

主催 ​​一般社団法人 未来教育推進機構
対象者 中学生/高校生/大学生/大学院生/短大生/高等専門学校生/専門学校生
テーマ 世界の国や地域におけるSDGs達成のために、私たちができる、または実施しているアクションについて(日本など身近な問題への取り組みも含む)
審査の対象 ・エントリーシート
・作品のデータ
募集期間 ​​2021年12月1日〜2022年2月1日

SDGsをテーマとした探究について、ポスターや動画などの作品を通して競います。データのみでの選考となるため、「大勢の前でのプレゼンはハードルが高い…」という生徒でも応募しやすい大会です。

以下は、2020年に実施された大会の受賞作品例です。

中高生部門最優秀賞
「工業生の足踏み式消毒スタンド大作戦!!~新型コロナと戦う武器を広めたい~」機械科(工業部機械班)山形県立村山産業高等学校

中高生部門優秀賞
「気象データから見る衣替え-気候変動に伴った校則の改善を-」ころプロ 千葉県立船橋芝山高等学校

詳細:SDGs 探究 AWARDS 2021

コカ・コーラ環境教育賞

引用:地域社会に貢献する次世代の育成を目指す「第27回コカ・コーラ環境教育賞」募集開始

主催 公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
部門・対象者 ・活動普及部門 (対象:小中学生およびその指導者)
・企画・研究推進部門 (対象:高校生、高専生、大学生、大学院生およびそれら学生を活動主体とする非営利団体)
テーマ ​​活動普及部門
SDGs項目『14.海洋資源』に関連した課題への解決へ向けた取り組みをおこなう団体・個人の活動・企画・研究推進部門
コカ・コーラのサスティナビリティー戦略『資源』領域から、とくに「プラスチックのリサイクル・リユース」「食品ロスの削減」「食品廃棄物のリサイクル」の3項目のうち1つに関連し、その課題解決に寄与する取り組みや企画、研究など企画・研究推進部門
コカ・コーラのサスティナビリティー戦略『資源』領域から、とくに「プラスチックのリサイクル・リユース」「食品ロスの削減」「食品廃棄物のリサイクル」の3項目のうち1つに関連し、その課題解決に寄与する取り組みや企画、研究など

*上記は2021年度の募集テーマ。年によって異なる

審査の流れ ・一次選考:書類審査の上、各部門最終選考ノミネート団体を選出
・最終選考:オンラインもしくは動画でのプレゼンテーションを実施し、最優秀賞・優秀賞受賞団体を決定

この大会では、「実現可能性」や「汎用性(社会において幅広く活用性がある)」といった項目が選考基準に盛り込まれています。取り組みや企画を単に学校での学習として終わらせるのではなく、実際に形にできる可能性も問われるハイレベルな大会です。

以下は、2019年実施の大会で最優秀賞を受賞した団体です。

札幌市立屯田北中学校 科学部
→絶滅危惧種であるエゾホトケドジョウの保護活動を継続している。また学校近隣の調査や河川の水質調査、生物調査、屯田防風林のゴミ拾い活動による希少魚種の保護活動もおこなっている。

詳細:地域社会に貢献する次世代の育成を目指す「第27回コカ・コーラ環境教育賞」募集開始

中高生探究コンテスト

引用:中高生探究コンテスト2021

主催 一般財団法人 ソーシャル・ビジネス・プラットフォーム
対象者 中学生・高校生または相応する年齢の方
(グループ・個人どちらでも可)
テーマ ​​自分の好きなこと・ワクワクを究めた「好き部門」
身の回りや社会の困りごとと向き合った「困りごと部門」
審査の流れ 1. 書類審査(応募者の基本情報・探究内容をまとめたデータ)
2. 動画審査(プレゼンテーション)
3. 最終審査(プレゼンテーション)

中高生探究コンテストは、全国の中高生が学校で取り組んだ探究について発表し、競い合います。自分の好奇心を探究する「好き部門」、自分や誰かの困っていることについて探究する「困りごと部門」が設けられています。

特に、自分の好奇心を満たすための探究が評価される「好き部門」が特徴的です。探究学習では、SDGsや地域など社会に目線が向くテーマも多いですが、「好き部門」が対象とする探究学習ならば、誰かのためではなく自分のための探究ができます。

各部門で想定されるテーマは以下の通りです。

「好き部門」
​​・BTSは、なぜ世界的に人気になったのか?〜全米1位の背景と意義〜
・世界中のバス停の特徴をグーグルマップで比較してみた

「困りごと部門」
・子宮頸がんの予防と早期発見のために
・通学鞄の重さ軽減を目指し、必要のない教材の持ち帰りをなくすサービス

詳細:中高生探究コンテスト2021

「算数・数学の自由研究」作品コンクール

主催 一般財団法人 理数教育研究所
対象者 小学生/中学生/高校生
テーマ 以下の内容をレポートにまとめる。
・日常生活や社会で感じた疑問を算数・数学の力を活用して解決する
・算数・数学の学びを発展させて新たな数理的課題を探究する中で気づいたこと・わかったこと・自らの解決の方法 など

算数や数学に関わる探究をまとめたレポートが審査の対象です。「研究の動機や目的」「研究の方法や内容」などをA4用紙の片面10枚以内にまとめることが求められます。このため、大学進学後のレポートや論文作成の練習にもなります。

以下は、2020年度に受賞した作品タイトルの一例です。

中央審査委員奨励賞 高等学校の部
・トランプゲーム「ダウト」 いつダウトといえばよいか
金沢大学附属高等学校
・4次元折り紙 広島大学附属高等学校

詳細:​​​​作品コンクール 第9回(2021年度) – 応募要項

「科学の芽」賞

主催 筑波大学
対象者 全国(海外を含む)の小学校3学年~、中学校、義務教育学校、高等学校(高等専門学校3年次までを含む)、中等教育学校、特別支援学校の個人もしくは団体
テーマ 自然現象の不思議を発見し、観察・実験して考えたことをまとめる。
素直な疑問や発見があるもので、この一年間で新しく発見したことを中心にまとめた作品を募集する。

科学に関する探究内容をまとめたレポートが審査される賞です。「科学の芽」という名前の通り、自然現象に接する中での小さな疑問を起点とすることが想定されています。「科学の芽」を伸ばすことが目的であり、完成された研究であることは求められていません。

2021年度に受賞したレポートのタイトル例は、以下の通りです。

高校生部門
・温め方の違いによるビタミンCの量 ​​山梨県立韮崎高等学校
・形態と生態からみたチョウの飛翔 ​​愛媛県立松山南高等学校

詳細:「科学の芽」賞

まとめ

探究学習の成果を応募できる大会・コンテストを紹介しました。プレゼンテーションやレポートなど、様々な形で挑戦することができます。

大会ごとに審査の基準や部門の特徴があるため、生徒の強みが活きる大会を検討して参加してみてはいかがでしょうか。