教育方法

探究活動を継続的な学びに変える3つの方法

探究活動を「点」で終わらせない。3年間の学びを繋ぎ、個人の成長を可視化する方法

高校での探究活動が本格化する中、多くの学校で「単発的な活動の積み重ね」になってしまっているという課題が浮き彫りになっています。せっかくの探究活動が学年ごとにリセットされ、生徒の成長が見えにくいという悩みを抱える先生方も少なくありません。本記事では、3年間の探究活動を体系的に繋ぎ、生徒一人ひとりの成長を可視化する具体的な方法について解説します。

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探究活動が「点」で終わってしまう現状と課題

2022年度から必修化された「総合的な探究の時間」ですが、実際の教育現場では探究活動の継続性に関する大きな課題が存在しています。

なぜ探究活動が単発で終わってしまうのか

多くの高校では、探究活動が学期ごと、あるいは学年ごとに独立したプロジェクトとして実施されています。その結果、以下のような問題が生じています。

  • 1年生で取り組んだテーマが2年生で活かされない
  • 過去の探究活動の記録が散逸し、振り返りができない
  • 生徒自身が自分の成長を実感しにくい
  • 進路指導や大学入試で探究活動の成果をアピールしづらい

ベネッセ教育総合研究所の調査によると、探究活動における学校・教員の課題として「評価方法の確立」「活動の継続性」「成果の可視化」が上位に挙げられています。特に、生徒の学習プロセスや成長の軌跡を記録・評価することの難しさが、探究活動を「点」で終わらせてしまう要因となっているのです。

探究活動の本来の目的を見失わないために

文部科学省が示す探究学習の目標は、「探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成すること」です。これは一朝一夕で身につくものではなく、継続的な取り組みが不可欠です。

3年間の学びを継続的に繋げる方法

探究活動を単発で終わらせず、3年間の学びを体系的に繋げるためには、計画的なアプローチが必要です。

学年ごとの段階的な目標設定

探究活動を3年間の継続的な学びとして設計するには、各学年で段階的な目標を設定することが重要です。

  1. 1年生:探究の基礎を身につける
    • 課題設定の方法を学ぶ
    • 情報収集・整理のスキルを習得
    • 基本的なプレゼンテーション能力の育成
  2. 2年生:探究を深化させる
    • より複雑な課題への挑戦
    • 外部との連携(フィールドワーク、専門家へのインタビュー等)
    • 批判的思考力の育成
  3. 3年生:探究の集大成
    • 社会実装を意識した提案
    • 学術的なアプローチの導入
    • 進路と結びつけた探究活動

テーマの連続性を意識した設計

生徒が3年間を通じて一貫したテーマで探究を深めていけるよう、以下のような工夫が有効です。

  • 大テーマと小テーマの設定:「持続可能な地域社会」という大テーマの下、学年ごとに「エネルギー」「福祉」「経済」など異なる視点から探究
  • スパイラル型の学習設計:同じテーマを異なる深度で繰り返し探究し、理解を深化
  • 個人テーマの継続追究:生徒の興味関心に基づく個人テーマを3年間かけて追究

個人の成長を可視化するポートフォリオ活用術

探究活動における個人の成長を可視化する最も効果的な方法が、ポートフォリオの活用です。

探究ポートフォリオとは

探究学習におけるポートフォリオとは、「生徒の作品、自己評価の記録、教師の指導と評価の記録などを系統的に蓄積していくもの」を指します。これにより、以下のような効果が期待できます。

  • 学習プロセスの可視化
  • 成長の軌跡の記録
  • 自己評価能力の向上
  • 大学入試での活用

効果的なポートフォリオの構成要素

探究活動の成長を可視化するポートフォリオには、以下の要素を含めることが重要です。

  1. 課題設定の記録
    • なぜそのテーマを選んだのか
    • 初期の仮説や問い
    • 課題設定の変遷
  2. 探究プロセスの記録
    • 調査・実験の記録
    • インタビューや観察記録
    • 思考の変化を示すメモや図表
  3. 成果物のアーカイブ
    • レポートやプレゼンテーション資料
    • 作品や制作物の写真・動画
    • 外部からのフィードバック
  4. 振り返りと自己評価
    • 各段階での学びの振り返り
    • 成功体験と失敗から学んだこと
    • 次の探究への課題設定

デジタルポートフォリオの活用メリット

近年注目されているeポートフォリオ(デジタルポートフォリオ)には、従来の紙ベースのポートフォリオにはない多くのメリットがあります。

  • 検索・整理の容易さ:キーワードやタグで過去の記録を簡単に検索
  • マルチメディア対応:動画や音声、インタラクティブなコンテンツも保存可能
  • 共有とフィードバック:教員や仲間とリアルタイムで共有し、フィードバックを受けられる
  • 更新の容易さ:いつでもどこでも記録を追加・編集可能

Study Valley TimeTactによる探究活動の一元管理と成長の可視化

探究活動を「点」で終わらせず、3年間の継続的な学びとして実現するために、Study Valley社が提供する「TimeTact」は強力なソリューションとなります。

TimeTactが実現する探究活動の継続性

TimeTactは、400校以上の導入実績を持つ探究学習支援プラットフォームとして、以下の機能で探究活動の継続性を支援します。

  • デジタルポートフォリオ機能:生徒の探究活動の全記録をクラウド上で一元管理
  • 学年間の引き継ぎ機能:過去の探究記録を次年度に確実に引き継ぎ
  • 成長の可視化ダッシュボード:3年間の探究活動の軌跡を視覚的に表示
  • AI による探究支援:「TimeTact探究ロボ」が生徒の探究プロセスに即座にフィードバック

社会とつながる探究学習の実現

TimeTactの最大の特徴は、「社会とつながる探究学習」を実現できる点です。

  • 100社以上の企業プロジェクト:実社会の課題に基づいた探究テーマを提供
  • 専門家からのフィードバック:生徒の探究成果に対して企業や専門家から直接フィードバック
  • 探究成果の社会発信:優れた探究成果を企業や地域社会に向けて発信する機会

教員の負担軽減と指導の質向上

TimeTactは生徒の成長支援だけでなく、教員の指導負担を大幅に軽減します。

  • 自動記録機能:生徒の活動履歴を自動的に記録・整理
  • 評価支援ツール:ルーブリックに基づいた評価を効率的に実施
  • 専任アドバイザーのサポート:探究学習の専門家が教員をサポート
  • 豊富な教材ライブラリ:170以上の探究教材を即座に活用可能

まとめ:探究活動を通じた生徒の成長を最大化するために

探究活動を「点」で終わらせず、3年間の継続的な学びとして設計することは、生徒の資質・能力を育成する上で極めて重要です。そのためには、段階的な目標設定、テーマの連続性、そして何より成長を可視化するポートフォリオの活用が不可欠です。

デジタル技術を活用したeポートフォリオやTimeTactのような探究学習支援プラットフォームを導入することで、教員の負担を軽減しながら、生徒一人ひとりの成長を確実に記録・評価することが可能になります。

探究活動は、単なる学習活動ではなく、生徒が自己の生き方を考え、社会とつながりながら成長していく場です。3年間という限られた時間を最大限に活かし、生徒の可能性を引き出すために、今こそ探究活動の在り方を見直し、継続的な学びの仕組みを構築していくことが求められています。

高校/学校の探究担当の先生向け探究学習支援サービス『TimeTact』 CSRの枠を超えた教育投資『TimeTact』

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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。