探究学習

進学希望者が探究やらないとヤバイ3つの理由

2022年度から高校で探究学習が必修になるらしいけど、そんなに急ぐ必要あるの?

私たちStudy Valleyは「社会とつながる探究学習」を合言葉に、高校の先生や塾の先生方へ、探究学習を効果的に行うICTツールの提供や、コンサルティングサービスを行っています。

先生方とお話しする中で、冒頭のような声をよくお聞きします。しかし今後、探究学習は子どもにとっても大人(保護者・先生)にとってもなくてはならない存在となります。

そこで、この記事では、探究学習を行わなければならない理由・子どもや大人にとってのメリットをご紹介します。

目次
多様化する大学入試評価。学力一辺倒ではリスクあり?
AO/推薦入試でライバル急増の恐れ。委員会・部活動だけでは不十分?
子どもたちが探究学習を行うことは、大人にとってもメリットがある

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多様化する大学入試評価。学力一辺倒ではリスクあり?

大学入試では、テストの点数だけではなく、多様な能力を評価しようとする動きが見られます。

例えば、早稲田大学は今後20年をめどに、推薦入試・AO入試による入学者の割合を6割に増やす考えを示しています。私立大学全体で見ても、推薦入試・AO入試による入学者の割合が既に半数を超えています。

国公立大学でも、入学定員に占める推薦入学(学校推薦型選抜+総合型選抜)の募集定員の割合を、5割まで設定することが可能となっています。 2019年度では3割が目安となっていたため、推薦入学の募集定員は増加しています。

このように、私立・国公立にかかわらず、学力試験では測ることのできない多様な能力を入試で測ろうとする潮流があることがわかります。

高校入試でも幅広い能力が問われる

テストの点数以外による評価が行われているのは、大学入試だけではありません。高校入試においても、新たな評価方法が登場しています。

広島県の公立高校入試では、自分の経験や高校入学後の目標について5分間でアピールする、「自己表現」が取り入れられています。

評価のポイントとされているのは、「自己を認識する力」「自分の人生を選択する力」「表現することができる力」です。これらの力を育成するには、一斉授業を行うだけでは不十分であり、新たな学習のあり方が求められます。

このように、高校入試でも学力だけでは評価されない選抜方法が取り入れられています。

詳細:自己表現の実施イメージについて(広島県) 自己表現 評価の在り方(広島県)

AO/推薦入試でライバル急増の恐れ。委員会・部活動だけでは不十分?

推薦入試・自己表現が必要な入試が増えているだけなら、委員会や部活動に力を入れれば良いんじゃないの?と思った方もいるかもしれません。もちろん、委員会や部活動に一生懸命取り組んだ経験が、自分を表現するために活きることは間違いありません。

しかし、今後の入試では、委員会や部活動の経験だけでは十分に評価されない可能性があります。

なぜなら、全国で探究が必修となることにより、探究学習の成果をもってAO入試や推薦入試に臨む学生が急増する可能性が高いからです。委員会や部活動の経験だけでは十分な差別化ができない可能性があります。

また、探究学習そのものを評価する入試が登場しています。

桜美林大学「探究入試Spiral」

桜美林大学では、2021年度より「探究入試Spiral」を導入しています。入試の対象は、探究学習に取り組み、学内外のコンテストや発表会に応募した生徒です。書類や面接による選考を通し、探究のプロセスや学びについて評価します。

立命館大学「世界を変える人材育成入試」

また、立命館大学の「世界を変える人材育成入試」も探究力を評価する入試です。この入試では、与えられた資料から見つけた自分なりの「問い」・それに対する仮説・仮説の検証方法を、「ロジカル・フラワー・チャート」と呼ばれる図に記入します。図に書かれた解答内容は、志望理由書などの出願書類と共に評価の対象となります。

このほかにも、関西学院大学「探究評価型入学試験」、奈良女子大学「探究力入試Q」、工学院大学「探究成果活用型選抜」など探究を入試に取り入れている大学があります。

詳細:探究学習と大学入試の関係。学力への影響や課題について、​​【2021年度】立命館アジア太平洋大学の入学者選抜について

探究学習の推進はもう始まっている!

探究学習を評価する入試が登場したのは比較的最近ですが、すでに多くの学校が探究学習を推進しています。その代表的な例は以下の通りです。

探究的な学びが根底にあるコースの設置−広尾学園高等学校

広尾学園高等学校には、探究的な学びのスタイルが土台となった2つのコースが設置されています。2007年に設置されたインターナショナルコース、2011年に新設された医進・サイエンスコースです。

広尾学園高等学校:東京都内の私立高校。板垣退助と絹子夫人らにより大正7年に順心女学校として設立され、2007年に現在の学校名に改称した。

インターナショナルコースは、トップレベルの国際人を育成することを目的としており、授業は全て英語で行われます。授業での学びを基に、生徒が自分で調査してレポートにまとめ、発表を行うという学習スタイルが中心です。思考力や発言力を養うために、ディベートやディスカッションの機会も設けられています。このような学習スタイルは、まさに探究学習のプロセスと重なります。

また、医進・サイエンスコースは、最前線で活躍できる医師や研究者、エンジニアの育成を目的としています。

このコースの特色は、生徒が各々の研究活動を行っていることです。「世界の誰も答えを知らない問題へどうアプローチするか?」というコンセプトのもと、生徒は専門的な研究テーマに取り組んでいます。

テーマ例
老化の進んだ細胞からのiPS細胞作製効率亢進へのアプローチ
マグネシウム過剰条件下におけるカルシウム吸収の機構の特定

教員が教えるのは情報の入手方法や考え方であり、研究を進める主体はあくまでも生徒たちです。英語で書かれた最先端の論文や、現役医師・研究者らの講演も活用しながら、3年間研究に取り組みます。自ら問いを立て、情報を収集しながら答えを導くという点で、医進・サイエンスコースにおいても探究的な学びが取り入れられています。

詳細:広尾学園中学校 高等学校 ホームページ「教育」から「共有」へ

新たなコースの設置が広尾学園高等学校にもたらした変化

広尾学園高等学校は、インターナショナルコース、医進・サイエンスコースの導入によって廃校の危機を脱却しました。

広尾学園高等学校に改称する前の同校は、生徒が集まらず経営に苦しんでいました。1990年代前半には1500人以上いた生徒数は、2006年には500人にまで減っていました。

しかし、2007年にインターナショナルコースを設置した翌年には、生徒数が1000人を超えました。さらに、医進・サイエンスコースが設置された2011年以降は、常に1500人以上の生徒数を維持しています。特色のあるコースを設置したことや偏差値や進学実績の伸びが、生徒増につながったと考えられます。

探究的な学びは生徒の能力を伸ばすとともに、社会的な評価も高く、学校にとってもメリットがあるとわかります。

探究学習のためにデザインされた教科「プロジェクト科」−かえつ有明高等学校

かえつ有明高等学校には、探究学習を行うための教科「プロジェクト科」が設置されています。

かえつ有明高等学校:東京都内の私立高校。1903年に設立され、2020年度より中高一貫6年間共学化された。

プロジェクト科では、「①学び方を学ぶ」「②自分軸を確立する」「③共に生きる」の3つの観点を重視して授業が設計されています。

探究テーマを設定するためにも、まずは観点②において、自分の価値観を整理します。
「プロジェクト科でチャレンジしたいこと」というテーマで、KJ法によるブレインストーミングを行うなど、自分の思いを明確にしていきます。

観点③について、次のような活動を通して多様な意見を傾けたり、対話を行ったりするトレーニングを行います。

ワールドカフェ:討論の一形式。カフェのようなリラックスした雰囲気の中で、 少人数のテーブル分かれて自由に対話する。メンバーを入れ替えて対話を続け、参加者から「気づき」を得ることを目的とする。

オープン・スペース・テクノロジー:参加者が検討したいアイデアや課題を用意し、自分達で議題を決める。複数のテーマの議論が並行して開催され、参加者は好きなセッションに自由に加わることができる。

以上の活動を通して、自分の価値観と素直に向き合い、対話によって学びたいことを深められる状態を整えます(=観点①の習得)。その上で、探究テーマを設定し、プロジェクトを立ち上げます。

以下は、生徒が立ち上げたプロジェクトの一例です。

<中高生にSDGsを自分ごとにしてもらうための活動>
・「海外ではSDGsは身近なものなのに、なぜ認知度が低いのだろう?」「どうすればSDGsに興味を持ってもらえるだろうか?」という問いが起点
・学外の研究発表会でのワークショップの開催
・オリジナルのSDGsキャラクターや漫画をSNSで発信
→メディアで取り上げられるまでにプロジェクトを発展させられた

詳細:かえつ有明中・高等学校 高校新クラス

子どもたちが探究学習を行うことは、大人にとってもメリットがある

探究学習が推進されているのは、単に入試が変わるからではありません。探究学習を行うことは、子どもだけではなく、保護者の方や先生にもメリットがあります。

勉強を巡って子どもと喧嘩にならない

「子どもの生活と学びに関する親子調査2016」によると、勉強が「嫌いから好き」になった子どもほど、「調べたり考えたりしたことを発表する」授業や「学校の先生以外の人の話を聞く授業を多く受けています。

探究学習では、自分で収集した情報をまとめて表現したり、学校外の世界とつながったりすることができるため、探究学習を行うことで、子どもを学習に対して前向きにできると考えられます。

このことは、子どもにとってプラスであることはもちろん、保護者の方にとってもメリットになります。探究学習を通して子どもが勉強を好きになれば、わざわざ声をかけなくても自分から勉強に取り組むようになるからです。

保護者の方の中には、子どもが勉強しないことにお悩みの方が多いのではないでしょうか。「勉強しなさい」と何度も声をかけなければならない上に、声をかけると喧嘩になってしまうなど、子どもが勉強しないことは大きな悩みの種となり得ます。

しかし、先の調査で、勉強が「嫌いから好き」になった子どもは学習時間が伸びていることがわかっています。よって、探究学習を通して子どもが勉強を好きになれば、主体的に勉強するようになると考えられます。

先生も社会とつながることができる

探究学習を行うことで、子どもはもちろん、先生も学校外の社会とつながることができます。

OECDの調査によると、日本の先生は、教員以外の職業を経験した年数が他国の教員に比べて少ないとされています。先生の学校以外の職業経験年数は、長短どちらが良いとは一概に言えません。しかし「先生は社会を知らない」という声がしばしば聞かれることに、課題感を持っている先生方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、学校外とつながる手段として有効なのが、探究学習です。

学習指導要領の解説では、探究学習において、実社会との接点を作ること・地域の人や専門家といった外部の教育資源を活用することが重要であるとされています。したがって、地域の活動に参加したり、学校外の多様な人々と連携したりすることで、生徒だけでなく先生も実社会で起きていることへの理解を深めることができます。

まとめ

子どもにも大人にも探究学習が不可欠である理由について解説してきました。

多様化する大学入試評価。学力一辺倒ではリスクあり?
AO/推薦入試でライバル急増の恐れ。委員会・部活動だけでは不十分?
子どもたちが探究学習を行うことは、大人にとってもメリットがある

探究学習を評価する入試が増えており、探究的な学びの充実が求められています。しかし、単に入試で探究が評価されるからということに止まらず、探究学習は子どもと大人(保護者・先生)の双方にメリットがあります。

すでに探究学習を推進している学校も多くあり、それぞれの学校が子どもたちに合った探究のあり方を模索していくことが重要です。


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代表:田中
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