探究学習

高校生と地元企業、大学で作る探究成果発表会「都城探究Fes」レポート

高校生と地元企業、大学で作る探究成果発表会「都城探究Fes」レポート

3月2日に行われた都城探究Fesは都城市にご後援いただき、南九州大学様、UMKテレビ宮崎様にご協力いただき、南九州大学都城キャンパスで開催しました。

県内各地から6つの高校、15人の高校生、5つの企業が参加し、50人を超える来場者の方々に見守られながら1年間の探究の成果を発表しました。

1日のFesの中では生徒の探究発表だけではなく、企業からのプレゼンテーション、さらには南九州大学の学生の取り組みの発表があり、世代を超えた探究学習となりました。

詳細のスケジュールは以下の通りです。

         時刻​内容​
13:00 – 13:20​開会式:主催者ご挨拶・参加者紹介・当日の流れを説明​
13:20 – 15:15​学校探究発表​
15:25 – 15:55​企業の事業・取り組み紹介​
16:55 – 16:05​都城市の取り組み紹介​
16:05 – 16:50​南九州大学特別講演​
16:50 – 17:00​閉会式:主催者挨拶​

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【高校生による探究成果発表】

県内6校15名の生徒が参加し、県内企業や南九州大学の若宮教授、河野准教授、都城市三角様にフィードバック頂き探究の成果を深めました。

参加企業

・霧島酒造株式会社(以下、霧島酒造と記載)

・日本情報クリエイト株式会社(以下、日本情報クリエイトと記載)

・えびの電子工業株式会社(以下、えびの電子工業と記載)

・みやさん食品株式会社(以下、みやさん食品と記載)

・株式会社本坊農園(以下、本坊農園と記載)

 

各参加高校と探究テーマは以下の通りです。

参加高校テーマ
小林高校吉都線の活性化
都城高校高校生にスズキ車の魅力を伝えるイベントを考えよう!​
都城商業高校のくにプロジェクト(体調不良により不参加)
都城西高校食べる楽しみを広げよう!妊婦さん向けの住宅サービスについて​
日南高校日南市の元気を発見!子ども食堂について
都城聖ドミニコ学園地域活性化のためにできることは?​
都城聖ドミニコ学園子供たちの英語への関心を高めるためには​

 

発表の一部を紹介します。

日南高校「日南市の元気を発見!子ども食堂について」

日南高校の生徒は地域のこども食堂に注目して探究し、成果発表を行いました。こども食堂でボランティアをし、日南市の健康問題について調べ、生徒自身ががこども食堂でできることは何か?といった視点で取り組みました。

探究成果発表

生徒らはボランティアを行う中で、「子ども食堂の役割はご飯を食べることだけが目的ではなく、人々の交流の場になっている」ということに気づきました。この特徴を使い、日南市民の健康寿命を伸ばすには?と考え、今後の目標として「昔遊びなど、年齢関係なく様々な人にとっての居場所となるような子ども食堂を目指したい」と以降の探究に向け活動を整理しました。

各企業からのフィードバック

みやさん食品様からは「食事をみんなでする機会を作ることで、生きる活力に繋がり、さらに孤食の解消にもつながる取り組みでよかった」「みやさん食品でもこども食堂への規格外商品の提供を通して喜びの声を聞いており、違う角度で良さを再発見できた」とコメントいただきました。

南九州大学の若宮教授からは「研究の流れからプレゼンまで、全体を通してレベルが高かった」「子ども食堂を広く知ってもらうために、名前を『地域食堂』や『カフェ』などバージョンアップするといった工夫も考えられるのでは?」といったコメントをいただきました。

都城西高校「食べる楽しみを広げよう!妊婦さん向けの住宅サービスについて​」

都城西高校の生徒は妊婦さんの「食」に関する悩みに着目し探究し、成果発表しました。産婦人科でのアンケートをもとに「食」に関して生徒が取り組めることは何か?という視点で取り組みました。

探究成果発表

探究では、妊婦さんからの「つわりがひどくて食べられない」「栄養面が気になる」といった意見をもとに妊婦さん向けのメニュー開発を行いました。また、アンケートにプラスして、妊娠中に不足する栄養素を調べてメニュー開発を行いました。また、値段という要素も考え、条件に合うような商品開発を行いました。

開発したメニューではニンニクや出汁を使うことで塩分をカットするといったような工夫を行いました。課題としては予算が嵩んでしまったことを挙げ、今後の課題としました。

また、今回の探究ではメニュー開発だけではなく、献立表を含む妊婦さんに役立つパンフレットを作成し産婦人科で発表しました。

今後の探究の課題として生徒からは「妊娠中は匂いに敏感になるので、匂いに気遣ったメニューの開発をしたい」「食事のメニューだけではなく、野菜やフルーツを使ったお菓子を作りたい」「商品化に向けて、加工の工程などにも注目したい」といったコメントがありました。

企業からのフィードバック

本坊農園様からは「私たちの体は食でできている。妊婦さんは子供のことまで考えて食事を取らなければならない。このような取り組みを今後もどんどん広げていってほしい」とコメントいただきました。

南九州大学の若宮教授からは「南九州大学の学生が取り組んでいる研究にも引けを取らない、意義深い探究だった」「インタビュー調査は質的調査であり、感情や、気持ちの変化など、難しさがある中で、的確な切り込みと分析ができていた」「探究を次のステップに進めている点も良い」といったコメントをいただきました。

参加企業・都城市による取り組み紹介

参加企業のご担当者様、都城市佐藤様から、来場者、高校生向けに各企業の取り組みを紹介いただきました。

「企業の方々はどんな『探究』をしているのだろうか?」「より良いプレゼンための技術とは?」など、高校生の今後の探究の手本となるような発表でした。

南九州大学の学生による探究成果発表

最後に南九州大学の学生が取り組むプロジェクトの発表がありました。参加した高校生にとっては「年齢の近い大学生がどのような取り組みをしているのか?」「どのようなプレゼン方法が真似できるのか?」など、多くの学びを得ることができました。

ナナメプロジェクト

南九州大学の学生からは高校生が、「親や先生といった縦の関係」「友達のような横の関係」ではなく、「大学生、地域の人々などの斜めの関係」で活動することにより、高校生に探究学習の方法を知ってもらうといったプロジェクトです。

実際の活動として親子療育ぴよぴよ青空ラボの紹介がありました。

親子療育ぴよぴよ

地域の保護者の「こどもとの関わり方がわからない」「発達に不安がある」といった不安解消を目的として行われているプロジェクトです。参加する保護者の方々には、様々な活動を行い、大学生とこどもの関わりを通して適切な関わりを模索してもらいます。

青空ラボ

南九州大学のチームなないろによって行われている取り組みで、都城市の不登校時の数、その増加数に着目して「学校に行くことができない生徒の居場所を作る」という目標のもと、生徒の学校復帰を目指し、大学の施設を使用し様々な活動を行います。

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代表:田中
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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社StudyValley代表

田中 悠樹|株式会社StudyValley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社StudyValleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。