大学入試

探究ストーリーで差をつける!大学入試で評価される伝え方

「活動実績」の羅列はもう見飽きた。評価者が思わず惹きつけられる探究ストーリーとは

大学入試の総合型選抜・学校推薦型選抜において、探究活動の評価が重要性を増す中、多くの高校生が「実績」を積み重ねることに必死になっています。しかし、入試担当者の本音を聞くと「活動実績の羅列には正直飽きている」という声が多く聞かれます。本記事では、単なる実績の列挙ではなく、評価者の心を動かす「探究ストーリー」の本質と、その効果的な伝え方について解説します。

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なぜ「活動実績の羅列」では評価されないのか

総合型選抜や学校推薦型選抜の出願書類を見ていると、「〇〇コンテスト優勝」「〇〇プロジェクト参加」「〇〇ボランティア100時間」といった実績の箇条書きが目立ちます。しかし、このような羅列型のアピールには、いくつかの問題点があります。

表面的な情報しか伝わらない

活動実績を単に並べただけでは、その活動を通じて何を考え、何を学んだのかが見えてきません。評価者が知りたいのは「何をしたか」ではなく、「なぜそれをしたのか」「そこから何を得たのか」という内面的な成長プロセスです。

主体性や思考力が見えない

多くの実績が並んでいても、それが自発的な興味関心から生まれたものなのか、単に大学入試のために参加したものなのかが判断できません。探究活動の本質は主体的な学びにあるため、動機や思考過程が見えない実績の羅列では、真の探究力を評価することができないのです。

ストーリー性の欠如

バラバラな活動実績を並べても、その生徒の成長の軌跡一貫した問題意識が見えてきません。評価者は、点ではなく線で、その生徒の探究活動を理解したいと考えています。

評価者が求める「探究ストーリー」の3つの要素

では、評価者が思わず惹きつけられる「探究ストーリー」とは、どのようなものでしょうか。優れた探究ストーリーには、以下の3つの要素が含まれています。

1. 原体験から生まれた「問い」

探究活動の出発点となる「問い」がどのように生まれたかを明確に示すことが重要です。例えば、「祖父の認知症をきっかけに、高齢者の生活の質について考えるようになった」「地元の商店街の衰退を目の当たりにして、地域活性化に興味を持った」など、個人的な体験や感情と結びついた問いは、評価者の共感を呼びます。

2. 試行錯誤のプロセス

探究活動では、失敗や挫折も含めたリアルな試行錯誤のプロセスを示すことが大切です。「最初は〇〇という方法を試したが上手くいかず、次に△△というアプローチを考えた」といった具体的な思考の変遷を記述することで、問題解決能力粘り強さが伝わります。

3. 気づきと成長の軌跡

探究活動を通じて得た新たな視点や価値観の変化を言語化することが重要です。「当初は〇〇だと思っていたが、調査を進めるうちに△△という視点の重要性に気づいた」など、自己の成長を客観的に振り返る力は、大学での学びにも直結する重要な能力として評価されます。

探究ストーリーを効果的に伝える5つのテクニック

優れた探究ストーリーの要素を理解したところで、それをどのように表現すれば評価者に効果的に伝わるのでしょうか。以下、5つの実践的なテクニックを紹介します。

1. 具体的なエピソードから始める

抽象的な説明から入るのではなく、印象的な場面や具体的なエピソードから書き始めることで、読み手を引き込むことができます。例:「図書館で偶然手に取った一冊の本が、私の探究活動の始まりだった」

2. 感情や思考の変化を丁寧に描写する

活動の事実だけでなく、その時々の感情や思考の変化を丁寧に記述することで、人間味のあるストーリーになります。「悔しさ」「驚き」「達成感」など、感情を表す言葉を効果的に使いましょう。

3. データや数値を効果的に活用する

ストーリーの説得力を高めるために、具体的なデータや数値を適切に織り込みます。ただし、数値の羅列にならないよう、文脈の中で自然に提示することが大切です。

4. 他者との関わりを描く

探究活動は一人で完結するものではありません。メンターや仲間、地域の人々との出会い協働の経験を含めることで、コミュニケーション能力や協調性もアピールできます。

5. 未来への展望で締めくくる

探究活動で得た学びを、大学での学びや将来の目標にどう繋げていくかを明確に示すことで、入学後の成長可能性を評価者にイメージさせることができます。

Study Valley TimeTactで探究ストーリーを可視化する

ここまで、評価者を惹きつける探究ストーリーの重要性と、その効果的な伝え方について解説してきました。しかし、高校生が自分の探究活動を振り返り、ストーリーとして再構成することは容易ではありません。そこで注目したいのが、Study Valley TimeTactの活用です。

探究プロセスの自動記録機能

TimeTactは、探究活動の全プロセスを時系列で自動的に記録します。「いつ、何を調べ、どんな気づきを得たか」が詳細に保存されるため、後から振り返った際に、自分の思考の変遷や成長の軌跡を客観的に把握することができます。

リフレクション機能による深い内省

定期的なリフレクション(振り返り)機能により、活動の節目ごとに自分の学びや気づきを言語化する習慣が身につきます。この蓄積が、説得力のある探究ストーリーの素材となります。

ポートフォリオの自動生成

蓄積されたデータから、探究ポートフォリオを自動生成する機能により、活動実績だけでなく、思考プロセスや成長の軌跡を含めた包括的な資料を作成できます。これにより、評価者に「点」ではなく「線」で自分の探究活動を伝えることが可能になります。

他校の優れた探究事例から学ぶ

TimeTactのプラットフォーム上では、他校の優れた探究事例を参照することができます。どのようなストーリー構成が効果的なのか、具体例を通じて学ぶことで、自分の探究ストーリーをブラッシュアップすることができます。

まとめ:探究の本質を伝えるストーリーテリングの重要性

大学入試における探究活動の評価において、「何をしたか」ではなく「どのように考え、成長したか」を伝えることの重要性について解説してきました。活動実績の単なる羅列ではなく、原体験から生まれた問い、試行錯誤のプロセス、そして気づきと成長の軌跡を含んだ「探究ストーリー」こそが、評価者の心を動かします。

高校生の皆さんには、日々の探究活動において、自分の思考や感情の変化を意識的に記録する習慣を身につけることをお勧めします。そして大学の評価者の皆様には、表面的な実績だけでなく、その背後にあるストーリーに目を向け、生徒の本質的な探究力を見極めていただきたいと思います。Study Valley TimeTactのようなツールを活用することで、両者のミスマッチを減らし、真に探究力のある学生と大学が出会える機会が増えることを期待しています。

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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

田中 悠樹|株式会社Study Valley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社Study Valleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。