探究学習

【論文検索サイト16選】CiNiiだけじゃない!探究の先行研究に役立つサイト

論文検索の方法で悩まれている方必見です!

こちらの記事では、論文や資料を探せるサイト16個をまとめました。探究学習における論文の立ち位置についても解説しております。

探究学習には論文検索が必須?
1.「問い」をつくるため、先行研究を調べよう(課題・問いの設定)
2.「答え」のために論文を参照しよう(情報の収集)
オンラインで論文を見つける
【13選】論文検索サイト
【3選】図書館所蔵資料サイト
まとめ

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探究学習には論文検索が必須?

探究学習には、明確な根拠や調査に基づいた論文を参照した情報収集が必要になります。というのも、インターネットから手に入れた情報は玉石混合だからです。
論文を調べる目的は主に2つあります。

1.「問い」をつくるため、先行研究を調べよう(課題・問いの設定)
2.「答え」のために論文を参照しよう(情報の収集)

1.「問い」をつくるため、先行研究を調べよう(課題・問いの設定)

探究において、先行研究の調査は非常に重要です。というのも、まず先行研究調査は問題現状の把握に役立つからです。

先行研究では、現状の分析や、過去の文献、問題の有無、問題が解決済みであるか、どのような解決案が提案されてきたか、問題解決の実現可能性、などを調べることができます。
学生にありがちなのが、身近な問題や世界で解決が叫ばれている大きな問題をテーマにすることです。このようなテーマは、たくさんの研究者や社会学者によってすでに調査されていたり解決法が試されている場合が多くなってしまいます。

先行研究調査を行わなければ、既存の研究をモノマネしただけになってしまうかもしれません。これでは探究学習とは言えません。

そうして、現状を知ることで、大きなテーマの中からさらに明確な「問い」を立てたり、新たなアプローチについて気づくことができる可能性もあります。

2.「答え」のために論文を参照しよう(情報の収集)

次に、立てた「問い」に対する「答え」のために情報を集めるときにも活用できます。

例えば調査でフィールドワークができるとしても、環境などが限られてしまい情報も十分に集められない可能性があります。そんな時に他地域で行われた研究も参照することで、自身の仮説を立証する根拠を強化することができます。

生徒の独創的な探究学習には先行研究が必須なのです。

オンラインで論文を見つける

それでは、論文はどのようにして探せばいいでしょうか。最近は論文をインターネットで探す方法が主流になりつつあります!

主に以下の2つの方法があります。

論文検索サイトで探す
図書館所蔵資料サイトで探す

これらについて合わせて16のサイトを紹介します!

オンラインでの資料集めの方法には、論文を論文検索サイトで参照する方法がメジャーです。しかし、資料のうちには電子化されていないものもあります。そのような資料は図書館にあるかもしれません!図書館での有無をインターネットで検索することで、大きく探す手間を省くことができます。

【13選】論文検索サイト

まず、13個の論文検索サイトをまとめました。有名なCiNIiやGoogle Scholarといった論文検索サイトから、マイナーな専門分野に特化したサイトや外国の論文を探すのにも適したサイトを紹介しております。
一部、外国語のサイトになっていますが、より専門的なものを求める場合は外国の論文を参照するのも良いはずです。

1. Google Scholar
2. CiNii Articles
3. J-STAGE
4. 学術機関リポジトリ(IRDB)
5. Semantic Scholar
6. BASE
7. CORE
8. Science.gov
9. Baidu Scholar
10. RefSeek
11. PLOS
12. PubMed
13. IEEE Xplore®Digital Library

サイトの説明

カバーされる範囲論文のジャンルや収録資料数
抄録抄録(論文の要約のこと)の掲載有無
関連論文関連論文の紹介の有無
引用元引用元のサイトの記載の有無
全文へのリンク全文へのリンクの有無、すなわち論文本文の参照が可能か。

 

1. Google Scholar

https://scholar.google.com

Google Scholarは、あらゆる学問分野の研究論文を無料で検索できるだけでなく、多くの場合、全文PDFファイルへのリンクも取得できます。
Googleアカウントと連携し、論文を保存できるのが特徴です!

カバーされる範囲約2億件の論文
抄録抄録の抜粋のみが利用可能
関連論文
引用元
全文へのリンクあり

 

2. CiNii Articles

https://ci.nii.ac.jp

CiNii Articlesは、NII論文情報ナビゲータが提供している日本の論文検索エンジンです。
特徴は、日本の論文に特化していることです。当然ながらインターフェースもすべて日本語で利用可能です。本文検索ができるのも便利です。
日本の論文に関しては、まずここから検索するのが良いでしょう。

カバーされる範囲約2200万件の論文
抄録× (一部)
関連論文×
引用元
全文へのリンクあり

 

3. J-STAGE

https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja

「科学技術情報発信・流通総合システム」(J-STAGE)は、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が運営する電子ジャーナルプラットフォームです。トップページの検索窓を使ってそのままフリーワード検索ができ、絞り込みやすいのが特徴です。
無料のアカウントサービス「My J-STAGE」に登録すると、よく使う検索条件を保存したり、お気に入りの資料について最新号発行の通知を受け取ったりすることができます。

カバーされる範囲約530万件の論文
抄録
関連論文
引用元
全文へのリンクあり

 

4.学術機関リポジトリ(IRDB)

https://irdb.nii.ac.jp

機関リポジトリとは、大学とその構成員が創造したデジタル資料の管理や発信を行うために、大学がそのコミュニティの構成員に提供する一連のサービスです。検索ページが見やすいので自分の読みたい内容が探しやすいです。

カバーされる範囲約350万件の論文
抄録×
関連論文×
引用元
全文へのリンクあり

 

5. Semantic Scholar

https://www.semanticscholar.org

Semantic Scholarは、最近公開された論文検索エンジンです。これは、研究トピック間の隠れたつながりやリンクを見つけるAIを活用したアルゴリズムを使用することで、より関連性が高く影響力のある検索結果を表示することができます。

カバーされる範囲約4,000万件の論文
抄録
関連論文
引用元
全文へのリンクあり

 

6. BASE

https://www.base-search.net

BASEは、ドイツのビーレフェルト大学が運営している論文検索エンジンです。名前の由来は (Bielefeld Academic Search Engine) です。数千の機関のリポジトリからのエントリを1か所にまとめて検索したい方におすすめです。

カバーされる範囲1億3600万件の論文 (重複を含む)
抄録
関連論文×
引用元×
全文へのリンクあり

 

7. CORE

https://core.ac.uk

COREは、オープンアクセスされている研究論文に特化した学術検索エンジンです。検索結果には、全文が記載されているPDFまたはWebページへのリンクが表示されます。表示されても本文が見れない、ということが少ないので使いやすいです!

カバーされる範囲約1億3600万件の論文
抄録
関連論文
引用元×
全文へのリンクあり(COREで表示されたすべての記事はオープンアクセスになっています)

 

8. Science.gov

https://www.science.gov

Science.govは、15以上の米国連邦政府機関のリソースを無料で一括検索できます。各政府機関に個別にアクセスすることなく一度にまとめて検索できるため、効率的に調べられます。英語のエンジンになっていますが、論文の量が圧倒的です

カバーされる範囲約2億件の論文とレポート
抄録
関連論文×
引用元×
全文へのリンクあり(一部のデータベースで利用可能)

 

9. Baidu Scholar

https://xueshu.baidu.com

Baidu Scholarのインターフェースは中国語ですが、検索結果には中国語の研究論文だけでなく英語のものも含まれています。

カバーされる範囲詳細な統計はありませんが、約1億件の論文から検索できます
抄録抄録の抜粋のみが利用可能
関連論文
引用元×
全文へのリンクあり

 

10. RefSeek

https://www.refseek.com

RefSeekは、学術および組織のWebサイトから10億を超えるドキュメントを検索できます。インターフェースがわかりやすいため、初めて論文検索を行う学生や新しい研究者におすすめです。

カバーされる範囲詳細な統計はありません。約10億件のドキュメントから検索できます
抄録論文の抜粋のみが利用可能
関連論文×
引用元×
全文へのリンクあり

 

11. PLOS

https://plos.org

ノーベル生理学・医学賞受賞者のHarold Varmus氏が中心となって立ち上げた論文検索サイトです。
論文はホームページ上で確認することができるだけでなく、pdfファイルとしてもダウンロードが可能です。英語のデータベースになっています。

生物学・医学分野の論文が多く掲載されており、病気に関する最新の情報も得ることができます。

カバーされる範囲25万を超える医学論文
抄録
関連論文
引用元
全文へのリンクあり(基本は英語)

 

12. PubMed

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

PubMedはアメリカのNCBI(国立生物科学情報センター)が作成しているデータベースで、世界の主要な医学系雑誌に掲載された論文を検索できます。
分野は医学に限られますが、専門スタッフによるタグ付けが行われており、精度の高い検索が可能です。

カバーされる範囲3300万を超える医学論文
抄録
関連論文
引用元
全文へのリンクあり(基本は英語)

 

13. IEEE Xplore®Digital Library

https://ieeexplore.ieee.org/Xplore/home.jsp

IEEE Xplore®Digital Libraryはアメリカの公益法人IEEEが運営する電気・技術関連の論文を集約した検索サイトです。英語のデータベースです。

論文の閲覧には会員登録が必要なので注意しましょう。
有料でPDFファイルを購入することもできます。

カバーされる範囲約550万の電気・技術関連の論文
抄録○(会員登録しなくても見れる)
関連論文×
引用元
全文へのリンク会員登録すれば見れる

 

【3選】図書館所蔵資料サイト

次に図書館所蔵資料サイトについて紹介します。電子化されていない論文や絵や図面といった資料は各種図書館の蔵書で確認できるものもあります。
また、書籍としてまとまったものを読むことで、体系的な学習が可能です。
ウェブ上で事前に検索して、自分の探したいものが現在所蔵されているかを確認してから図書館に赴くようにしましょう。

1. CiNii Books
2. 国立国会図書館サーチ
3. カーリル力

1. CiNii Books

https://ci.nii.ac.jp/books/

CiNii Booksでは日本国内の大学に所蔵されている資料を検索できます。
書籍や雑誌だけでなく地図・ビデオ・楽譜のような媒体を絞った検索も可能で、論文の元となる史料にも触れられるのがメリットです。

2. 国立国会図書館サーチ

https://iss.ndl.go.jp

国立国会図書館サーチでは、東京都及び京都府に所在する国会図書館以外にも全国の図書館や公共施設に所蔵されている資料を検索できます。

サイトではリファレンス情報(https://crd.ndl.go.jp/reference/)として、来館者から受けた質問に関する回答も掲載されています。多くの書籍の中から自分の調べたいものに適したものを選ぶのが難しいという方は参照してみるといいかもしれません。

 3. カーリル

https://calil.jp

カーリルは日本国内の図書館が所蔵している書籍を検索できるサイトです。自分の家や学校の誓うなど、特定の地域に絞って書籍を探したい時に重宝します。
リアルタイムでの貸し出し状況がわかるだけでなく、Amazonのデータベースと連動しており、図書館に所蔵されていない本をすぐにAmazonで購入することができます。

まとめ

今回は、探究学習における先行研究の重要性と論文をインターネット探す方法についてまとめました!多くの検索サイトをまとめさせていただきましたので、調査の分野や種類によってそれぞれを適切に活用していただければ幸いです。

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【この記事の監修者】

田中 悠樹|株式会社StudyValley代表

田中 悠樹|株式会社StudyValley代表

東京大学大学院卒業後、ゴールドマンサックス証券→リクルートホールディングスに入社。同社にて様々な企業への投資を経験する中で、日本の未来を変えるためには子どもたちへの教育の拡充が重要であると考え、2020年に株式会社StudyValleyを創業。
2020年、経済産業省主催の教育プラットフォームSTEAM ライブラリーの技術開発を担当。
2024年、経済産業省が主催する「イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会」に委員として参加している。